イトウ釣りの思い出 北海道最北の地までは20k位だ
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北緯45度 オホーツク海に面した猿払川にイトウが居ると言う
道南ニセコ周辺にも居るが個体数が少なく釣る事が無理だった
釧路川にもさまざまな伝説があり 佐々木画伯のお話を聞いた
北海道の尻別川に 私が子供の頃にはイトウが多く
生息していたらしく 面白く可笑しく伝説めいた話を聞いていました
しかし実際にタンパク源としては大切な食料だったらしく
食べていた人達は以外に多かったらしい
美味しく食べるのが難しく工夫が必要だったとも聞いていた

喜茂別から磯谷の河口までの間は子供の頃から叔父と
私達が結婚してからもよく釣り歩いて庭のようにしていたので
尻別川の事は良く判り釣りを楽しんでいましたが
イトウを釣った事はありませんでした

時は今から30年前頃の事です 釣に限らず常に妻は同行していた
オホーツク海でサーフからフライフィシングでサーモン系の釣りに
こっていた頃 北の方に行くたびイトウの川見を(下調べ)
をしていたが ついにある光景を目撃した 
上流から下流に向って大量のイトウが背ビレを出して
向っているんです  何故 今はどんなタイミングなのか?
その川に一週間ほど泊まって観察を続け やっと結論がでたので
釣りはしないまま一度札幌に戻る事としました

札幌は北緯43度 45度は2度ほど北極に近くなると
写真フイルムの感度の中でも赤系(マゼンタ)の発色が強くなります 
イトウを目撃した処は湿地帯だった事もあり夕焼けは見事で
5000mクラスの山で撮った時のようである
日没と同時に釣りを止める理由は 夜行性なので行動が活発になると
イトウにとって不利になることが多くなり
対等でなくなりますから 夜間に釣竿を出す事はしません
浜頓別から稚内に向うと 猿払川・ポロ沼がありますが
上流域は産卵床となっているので
釣師の仁義として 上流部へは絶対に入らない事が大切です

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素晴らしいサイズのイトウが釣れました 
このサイズはある程度の重量とパワーがあり
力強くスピードもあるので遠くから見ると
長い竿を持ってイトウに引っ張り回され 
まるで踊っているように見えた事だろう

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ラインは シンクティップ・タイプ3が流れの速いところでは必要となる

この写真を撮ったのはスポーツフィシングクラブの会長の佐伯氏である
まったく人が居なくて私達だけだと思っていたら偶然見られていて
妻のカメラを取り上げて私の事を撮って下さったんです
佐伯氏は10歳上で高校生の頃には毎日のようにお会いしていた仲です

このイトウを掛けたと同時に私の後ろから フィシュ・オン の声が
振り向くと氏が手を叩いて近寄ってくるではないか
進ちゃん 久しぶり さすがだね 
さまざまな意味合いがあっての御言葉である

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私にとって長さや重量はあまり関係はなく 
警戒心の強い年長魚が私の作ったフライに食いついてくれた事が
最高に嬉しい 10秒後上の写真のように 感謝を込めリリースする

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同じ日だったと思いますが妻『副園長』も まあまあのサイズを釣っていた
どこへいっても 私の知らないうちに若いお友達を2~3人金魚のなんとか
で助手にしている エサは釣り道具か?食べものか?
どちらにしても釣りが上手だ

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浜頓別に東雲旅館はあり長期間泊めて頂いた
とても立派な作りの旅館だがなんとなく映画に出ていたような
女将は40代の私には母親ともなる年齢だろう
日中電話に出ないので 毎日ファックスが3-4社から50枚位宿に
届いていて   (この写真はまったく加工していません)

エピソート 
ここは本州に住んでいられない人が多く来るところ
アベックで来た人のほとんどは死を目的としています
貴方達を探している電話 毎日来るファックスの山
何があったか判らないけど 悪い事は言いませんから
もとのさやに戻りなさい 女将とリョウちゃんと妻と私の
4名で鍋を食べていた時の事だった、私は噴き出してしまい  
しっかり説明しました ここに滞在している間に
運動学系の書籍を2冊作り 自己の会社の仕事も
電話とファックスでしていますから全く問題なしとの事
後に人の出入りがある事を説明したら泣いて喜ばれました
翌日からリョウちゃんは釣り好きな事もあって釣竿をもたず
私達に協力をしてくれ 春と秋 数年に渡りお世話になり
またまた北に一人の釣友ができた

日本に居るように思えない環境です
放し飼いの半野生化した馬30頭位が音を立てて走り 
この地区のホタテは流氷が運んできたプランクトンを
たっぷりですからピンク色 とても甘くて
今まで経験したことがない別物と感じます
海の魚類も美味しくて魅力的です

例えば釣りである その種を深く研究する事で広い範囲の
応用に導く事ができるはずである
その事に多少時間が掛かったとしても やる価値がある
合理を考えられるのは人間の特技なんですから


釣りを通して日本の中を詳しく知る事 
改めて素敵な国なんだと思います。