千代女、ひとりで遊んでおいで
雪とか氷とか食べ過ぎると お腹を痛くするゾ、と言い残して
お父さんは リードの練習の後 千代女を自由運動にした。
リード無しになると 庭の中でも、チョッと不安なのか
お父さんと離れるのが寂しいのか、妙な顔をする。
リードが取れると 急に野生がよみがえったように 走り出す。
犬舎で1番の俊足とジャンプ力で、全力ダッシュ、急ブレーキ
全身に無駄と言うものが まったく無い
見事に調和のとれている体が、野生の美しさを感じさせる
ふと、眼が合った。
何か指示があるのか?一言も聞き逃さないぞ! とでも言いたげな
くっきりとしたアイラインに囲まれた 力強い眼線、
龍之介・お父さんを知らない?
さっき、車のほうへ行ったよ・
えっ?また私をおいて、どこかに出かけたの?
姫子・ケリー・お父さんを見なかった?部屋の中にいるの?
お父さんは スコップを持って 裏のほうに行ったよ、
千代女姉さん、お父さんは 姉さんだけのものじゃないんだからね!
皆のお父さんなんだから、ね!、ひとりじめしちゃダメ!
何頭もの犬と 一緒に生活するには いくつかのルールが必要です。
食事に水、おやつ、遊びと、なんにでも 順位をつけて接します。
年長犬 又は、ボス犬からの順番ですが 幼犬は別のグループです。
女の子は一度目のヒートが来るまで、幼犬として扱います。
たとえば 千代女が特別に可愛いから といって
一緒に遊ぶ時間や、トレーニングする時間が 長くなってはいけないのです。
時に、冷たくあしらわれたと思い込むこともあるようですが
全体の 和を考える時には 必要な事です。
この辺が 多頭飼いの難しい所なのかもしれません。